睡眠時呼吸障害

閉塞性睡眠時無呼吸症候群

閉塞性睡眠時無呼吸症候群は、気道が何らかの理由で塞がれ無呼吸状態となる病気です。

 

主に肥満気味の中高年の男性がかかることが多いですが、下顎の未発達な場合も気道が狭まり呼吸しづらくなるため、肥満で無くてもかかる人もいます。

 

睡眠時には、生理的にも上気道抵抗の増大により、上気道吸引圧が高まります。

 

閉塞型では、さらにアデノイド過形成、扁桃肥大、肥満などにより、上気道が狭窄し、咽頭から喉頭部が虚脱するため、無呼吸が生じやすくなることもあります。

 

アデノイド(咽頭扁桃)や口蓋扁桃が気道をふさぐことによって起こる閉塞性睡眠時無呼吸症候群は、特に小児に良く見られます。

 

 

症状としては、いびき、頭痛、日中の突発的な眠気などがあります。

 

例えば、運転中などに突発的な眠気に襲われると、交通事故などを起こす危険性もあります。

 

酸素が血中に行きわたらないことにより、血中の酸素濃度が低くなる、低酸素血症に陥りやすくなります。

 

本人としは、夜にきちんと眠っている感覚があるので、睡眠不足という自覚があまり本人にありません。

 

 

低酸素血症により、虚血性心疾患、高血圧、不整脈、肺高血圧症などの、心臓や血管の病気を引き起こします。

 

飲酒や、睡眠薬の服用により、症状は悪化するので、要注意です。

 

閉塞性睡眠時無呼吸症候群の治療法としては、減量が効果的です。

 

また、手術で気道を広げる、気道を広げるための、特殊なマスクを着用する、などがあります。

 

閉塞型睡眠時無呼吸症候群の対策法には、マウスピースを用いた、簡便で効果の高い方法が用いられています。

 

 

閉塞性睡眠時無呼吸症候群には慢性の鼻閉症状、アレルギー性鼻炎、鼻粘膜肥厚、鼻中隔湾曲症、副鼻腔炎などにより、鼻での呼吸が障害されることが原因の場合もあります。

 

このような場合には、耳鼻咽喉科で診断・治療が必要な場合もあります。

閉塞性睡眠時無呼吸症候群といびき

睡眠時無呼吸症候群といびきには深い関係があります。

 

いびきというと、熟睡している、と思う人もいるかもしれませんが、実際は熟睡していないことのサインなのです。

 

いびきをかいているということは、気道のうち、のどのあたりが狭まっているということです。

 

つまり、空気を吸い込みづらい状態になっているので、狭い隙間を空気が通る時に抵抗が生じ、いびきとなって現れるのです。

 

気道が狭まる原因には、次のようなものがあります。

 

 

肥満により、気道が狭くなる

 

あおむけに寝ることで、舌の根本が下がり、気道をせまくする

 

 

いびきは呼吸しづらいものの、何とか呼吸できている状態ですが、さらに気道が狭まると、睡眠時無呼吸症候群となるのです。

 

大きないびきの後、一旦いびきが止まり、その後再び大きないびきをかきはじめる、といった場合には、無呼吸状態になっている可能性が高いです。

 

このような、睡眠時に無呼吸が続いた場合、呼吸停止状態という異常を察知した脳は覚醒し、筋肉を広げて、無呼吸状態を防ごうとします。

 

すると、いびきがはじまり、呼吸が開始されますが、すぐに再び無呼吸状態となります。

 

こうすることで、睡眠と覚醒が交互に繰り返されることになるのです。

 

しかし、本人には覚醒時の記憶がないので、就寝を開始してからずっと起きずに眠っていると勘違いしてしまうのです。

 

無呼吸状態で、酸素が体に入って行かないと、循環器系、心臓、脳での悪影響があります。

 

その結果、糖尿病、心筋梗塞、脳卒中のリスクが高まります。

 

中枢性睡眠時無呼吸症候群

中枢性睡眠時無呼吸症候群は、脳から「呼吸をする」という命令が上手く伝わらないために無呼吸となる睡眠障害です。

 

脳には呼吸中枢と呼ばれる呼吸をコントロールするための中枢があり、これが上手く働かないことでも呼吸となります。

 

中枢性睡眠時無呼吸症候群の主な原因は、呼吸中枢が上手くはたらかないことが原因ですが、それ以外にも、うっ血性の心不全や、脳血管障害などが原因となることもあります。

 

 

中枢性睡眠時無呼吸症候群は、閉塞性睡眠時無呼吸症候群に比べて、その頻度はかなり希で、睡眠時無呼吸症候群全体の数パーセント程度です。

 

目立った臨床症状もないため、精密検査をしないと中枢性睡眠時無呼吸症候群と診断できないことも多いです。

 

多系統萎縮症や、パーキンソン病などの神経変性疾患による自律神経障害を伴う場合に見られることもあります。

 

明確な治療法はないですが、心不全を合併している場合には源疾患に対する治療で睡眠時無呼吸症候群の治療が行われます。

 

 

 

 

 

 

睡眠時無呼吸症候群 対策法・治療法

睡眠時無呼吸症候群では、多くの場合、睡眠時間を十分にとっているという意識が当事者にはあります。

 

しかし、睡眠時に十分に呼吸ができていないため、様々な障害が生じてしまうのです。

 

睡眠時無呼吸症候群の簡単にできる対策法としては、横向きに寝る、という方法が考えられます。

 

横向きに寝ることで、舌などが下がってきて気道を狭めるということを軽減することができます。

 

日中の眠気が強いからと言って、熟睡できるようにと酒や睡眠薬を飲んだりする人がいますが、これはいけません。

 

酒を飲むと、のどの周囲の筋肉が弛緩し、気道を塞ぎやすくなるからです。

 

同様に、睡眠薬ものどの筋肉を弛緩させてしまうため、かえって悪化させてしまうこともあります。

 

 

その他の対策法としては、CPAPという方法があります。

 

これは、鼻にマスクをつけ、加圧した空気を送り込むことで気道を広げて、呼吸をしやすくする方法です。

 

CPAPは、睡眠の専門機関に問い合わせれば、レンタルすることもできます。

 

また、睡眠時にマウスピースを付けて、下あごを前方に突き出した形になるようにし、呼吸をしやすくする方法があります。

 

 

睡眠時無呼吸症候群の原因として、最も多いのは肥満です。

 

無呼吸の症状があり、自分が太り気味だと自覚がある人はそれが原因で睡眠障害が起きている可能性があります。

 

肥満が原因の場合、最も有効な治療方法は減量することです。

 

減量につとめてください。

 

 

チェーン・ストークス呼吸

終夜睡眠時ポリグラフ検査で呼吸振幅が微小に増減する呼吸パターンが3サイクル以上繰り返され、10分以続く所見があり、心疾患、脳血管障害、腎不全が基礎疾患にあれば、チェーン・ストークス呼吸であると判定されます。

 

簡単に言うと、一回換気量(通常の呼吸で肺に出入りする空気の量)がしだいに増加し、次いで、一回換気量が次第に減少する呼吸が繰り返される状態、をチェーン。ストークス呼吸と言います。

 

その呼吸の仕方の特徴から、交代性無呼吸とも呼ばれます。

 

チェーン・ストークス呼吸は、その多くの場合、心不全に伴っておきます。

 

心不全の重症例や、慢性心房細動に効率に合併します。

 

重症例では、夜間だけでなく、日中の覚醒時においてもチェーン・ストークス呼吸がみられることがあります。

 

症状としては、大きないびきをかくというタイプではなく、激しい眠気に襲われる、というよりは、倦怠感を覚えることが多いです。

 

このような理由のため、睡眠時呼吸障害であると気付きにくいのが難点です。

 

治療は、自分で行えるものではなく、高度な知識が必要なものなので、循環器科の専門医にかかるのがよいです。

 

睡眠時低換気症候群

睡眠時低換気症候群は、何らかの原因により呼吸による換気が不十分になり、血中の二酸化炭素濃度が上昇する症状です。

 

血中二酸化炭素濃度の上昇により、肺高血圧、肺性心、神経認知機能不全などの症状、また、不整脈、けいれんなどが見られます。

 

原因としては、肺病変、神経筋疾患、下気道閉塞、血管病変、胸壁疾患によるものなどがあります。

 

頻度が高いものとしては、肺病変、神経筋疾患によるものです。

 

睡眠時低換気症候群の治療は、自分で行うことは難しいため、呼吸気専門医のもとで判断をあおぐのがよいです。

 

 

ピックウィック症候群は睡眠時呼吸障害の最重症例とししてしられ、この睡眠時低換気症興群に分類されますが、

 

睡眠時低換気症候群では肥満を伴わない、または無呼吸を伴わないこともあるという違いがあります。